甘くない記事
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命日にはお墓参りに
グリーフ
グリーフ 悲しみを癒す
グリーフケア・死別の癒しについて つれづれ綴っていきます
2023-10-29
命日が近づく。 あの日の景色が甦る。 黄色いイチョウの葉が道いっぱいに散っていた。 悲しみを現したようなグレーの空。 命日はお墓参りに行く。 きっと、彼のことを思う人達も行ってくれているのだろう。 生花が手向けられているから。 「パパ、ありがたいね」 皆、あなたを思い出して、会いたいなと思っているんだろうな。 私みたいに。 彼への感謝とともに、生きている自分の苦しみを伝えにお墓参りをする。 お墓がない方がいいと言うひとがいる。 自分が亡くなったら散骨してほしいとか・・・。 でも、 残った人にとっては、お墓がよりどころになるんだよ。 お墓にはお骨しかないけど、なんだか行けば楽になる場所。 自分と故人をつなげる場所。 日本の仏教には三回忌とか七回忌とか法事があるけれど、 あれは、故人の為の供養のためだけではない。 残された人達の悲しみを癒す大切な区切りの行事なのだ。 あれから何年が過ぎたとか、 残された子供達が、今はこんなに大きくなったとか、 あなたが逝ってしまってから、いろんなことがあったのよとか、 あなたのいない時間がどんなに空しいものなのかとか。 そんな思いを伝える行事。 亡くなった人も一緒に参加しているような気がする。 お墓はあの世に行ったあなたに、こちらから会いに行ける大切な場所。 いつか、私も入るんだものね。